相模原グリーンロータリークラブ
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相模原グリーンロータリークラブ
第747回例会週報

2007-08週報目次
◆「国際親善奨学金制度と現状」
地区財団奨学金・学友委員長 宮崎 泰光 会員

1、財団奨学金制度は1947年ロータリーの創始者であるポール・ハリスの逝去を悼んで寄せられた寄付を基に始められたプログラムです。これが現在では財団創立以来の全世界の財団奨学生総数は38,000人以上、日本から選ばれた財団奨学生の総数は7,567人となっており、民間の留学プログラムとしては世界最大のものであります。これらの奨学金は、ロータリアンから寄付された資金によって支えられております。この国際親善奨学金制度の特徴は、単に奨学金を出すだけでなく、スポンサー地区とホスト地区に顧問ロータリアンが任命されていることです、これによって奨学生は両方の地域社会と密接な繋がりを持つことができ,現地の人々との交流を深めることが出来ます。そして親善使節としても行動することが可能になり、単に学問だけの留学以上の成果が得られることになります。

2、今年度の地区当委員会での活動を振り返ってみますと、地区委員長引継ぎ書の活動状況報告書に寄れば委員会その他地区関連会合に29回出席しております、これ以外に財団月間卓話の学友同行、卓話で各クラブに6回出席しております。具体的な仕事の第一は奨学生候補者の募集です。各大学への案内、地方公共団体の広報誌への依頼、月間卓話にも委員が全て同行して協力をお願いしました。しかし思うようになりませんでした。応募者は年々減少しております、これは当地区や共同実行の2590地区だけの傾向ではありません、全国的な傾向です。募集のPRが不十分であるとか、志望大学に行けないとか原因の究明は十分になされております。これに徹底した対応をするべき時期に来ているようです。
  次に,候補者の試験を行い合格者の決定を行わなければなりません。候補者の受験外国語にあわせて試験官をお願いし、試験場を設定し当番ガバナーに出題をいただいて語学試験ペーパーテストと会話試験を行います。その成績が当日出ますが、そと同時に面接の準備をします。受験者の経歴、志望理由、大学、職場、ロータリークラブの推薦状その他の資料を委員全員で目を通し面接に臨みます。これを基にガバナー、ガバナーエレクト、財団委員長、奨学金委員長、委員によって面接が行われ採点され、語学試験と共に合否の判定資料となります。そして、総合成績が出され合格者が決定します。
 この合格通知とともに、オリエンテーションへの出席案内が出され、面接に立ち会った人達と学友会の幹事、合格者、そのカウンセラーも出席して、ロータリーとは何か、留学の注意点が十分に説明されます。その後、2月には第2590地区と合同で学友会主催のオリエンテーションが一泊二日で行われます。ここでは、親善使節としての心得、留学の準備、留学の体験報告その他先輩学友からの丁寧な指導と親睦が諮られます。委員会もこれに協力すると共に出席されたカウンセラーと話し合います。6月28日には第2590地区と合同の壮行会で今年度の委員会行事はおわります。 

3、では、今年度の合格者の特徴は、男性は一人、後は女性です。いずれもしっかりした良い人達です。世界の情勢を冷静に判断し、男性は環境行政の先進国で勉強したいといい、女性の一人は、現在国際関係で十分活躍しておられますが発展途上国での衛生状況向上に尽くしたいので留学して勉強したい、とのこと。また一人は現在公務員として公衆衛生の実務で活躍しておられますが発展途上国の公衆衛生行政に役立ちたいと、勤務の傍ら猛勉強された方です。
  また、ストリートチルドレンの研究から途上国の児童福祉と国際協力に尽くしたいと言う女性もいます。このように広く社会のため世界のために役立ちたいという生き方には感心すると共に財団奨学金の精神が理解されているようで,うれしく感じました。