相模原グリーンロータリークラブ
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相模原グリーンロータリークラブ
第557回例会週報

556回 | 558回 | 2003-04週報目次
◆これからの企業のあり方・・・私はこう思う
向山塗料(株) 向山 邦史 氏

〈プロフィール〉
1943年山梨市生まれ。向山塗料(株)代表取締役
1993年、経営方針を「私たちの仕事は地球を美しくすることです」と制定。計画的に売上を減らすことが本格スタート。
1998年、ISO14001取得、環境配慮型企業を目指す。
2000年、自給自足会社を社員に提案。
2003年春、全社員が土に親しみ始める。

 伝統のある、活発な奉仕活動を続けておられる相模原グリーンロータリークラブの例会で、原幹朗さんとのご縁から卓話をさせていただくチャンスをいただき感謝申し上げます。
 私の所属する甲府南ロータリーでも提唱させていただいておりますが、この日本の湿気が多いじっとりと汗がにじむような気候と、省エネが声高に叫ばれているので社会のエグゼクテイブとしてのロータリアンは、率先して背広無し、ノーネクタイをと申しておりますので、こちらでも失礼ながら背広無し、ネクタイ無しで失礼させていただきます。

 私は61才、今から20年くらい前には河口湖も、山中湖も冬には全面結氷してスケートが楽しめました。雪も一冬に5回くらいは30センチ以上積もりましたので、スキーもどこでも出来ましたがここ何年も湖は氷らず、雪も積もらなくなりました。私たちはこれらの変化を自分自身の身体で体験している年代ですので是非若い世代に、私の若いときにはこうだったとの昔話をしていただき、地球温暖化を話題にしていただきたいと思っています。 

 北極や南極や氷河がどんどんなくなってゆく世界の状況も様々に報道されていますのでご覧になる機会も多いことと思います。このような状況を今や知らない人は一人もおりません。いろいろな報告書、白書でこのままでは温暖化のスピードは増すばかり、将来の人類が危ういとまで言われています。それを防ぐためには大量生産、大量消費を止めることだ、との処方箋も多くの人が知っていて実行しなければと感じておられます。
しかし毎日マスコミで報道されるのは、もっと景気を良くしなければ、もっと経済発展させるには、などと大量生産を更に推し進めることが一番良いことだと世界中がそういっています。ですがそれをすればするほど、限りある資源は早く食いつぶして子孫が使えるものが無くなり、これ以上汚染しては困ってしまう地球環境も早く汚して取り返しのつかないことになってしまいます。 

 向山塗料は、「いくら儲けても地球が住めない星になったら意味がない」という原点にかえってこの10年行動を変えてきました。会社のスローガンを「私たちの仕事は地球を美しくすることです」と決め、1998年にはISO14001を取得し、ゼロエミッションを達成、割り箸を11トンほど集めてA4の紙90万枚を節約したり、廃天ぷら油を集めたものをデイーゼルエンジンの燃料にする事業をしたりしています。

 省エネは社員が夏場の冷房を止めてくれたり、蛍光灯をこまめに消したりしてくれておますので電気は70%ほどを削減、デイーゼル車は天ぷら油だけで走っていたり、全部の車が赤信号でエンジンを止めていますので今年中には「化石燃料50%削減宣言」を出して、京都議定書で日本が世界に公約した1990年比マイナス6%は達成不可能ではないことを、実践している会社の例として発表する予定です。

 私たちは日本というとても豊かな国に住んでいて、世界中の人が羨む状況なのにさらにこれ以上の水準になることを目指しているように見えてなりません。「吾唯足知」もうこれ位で満足を知る。ほどほどの気持ちをロータリアンが持って率先して行動する時がきたように感じます。長い時間私ごときの話を熱心に聞いていただき有難うございました。