相模原グリーンロータリークラブ
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第556回例会週報

555回 | 557回 | 2003-04週報目次
◆大阪ドームの構造
佐藤 寅蔵 会員

 久しぶりのミニ卓話です。ミニなので掻い摘んだ話を一つさせて頂きます。

 先日皆さんと大阪にRCの国際大会に御一緒しましたがその会場が大阪ドームでしたね。あの大阪ドームは巨大な空間を柱無しで支えていますね。あれだけの空間を支えるのは大変な技術が要求されます。あのドームは大きく分けて2つの部分から構成されています。1つは大空間を支える構造部分、もう一つは大空間を支えている部分をさらに支えている部分の構造部分です。一つ目大空間を支えている部分の構造は、トラス構造といいます。トラス構造と言うのは3角形を構成しながら力を分散する、非常に優れた工法です。まず重量を最小限に抑える事が出来ます。鉄の持つ能力を非常に上手に引き出します。引っ張り力に適しているわけです。骨組のみで済みますので軽くてよいわけです。

 次は大空間を支える縁の下の力持ちの役目をしているのが鉄筋コンクリートの部分です。コンクリートの最大の特徴は圧縮力に耐える力を持っていることです。鉄筋の引っ張り力とコンクリートの圧縮力を同時に利用したのが鉄筋コンクリートです。この二つの最大の特徴は温度に対する熱膨張率がほぼ一緒の為自然現象に一緒に対応できます。構造物は自然現象の地震・台風等の外力から人間の生命財産を守らなければならない為、それらの外力に十分耐えれるように設計されます。外力がかかると建物には主に引っ張りと圧縮がかかります。又曲げや、ねじれなども起こります、それらに対処する為にそれぞれの目的に見合う構造が選択されます。ドームの場合は大空間こそが絶対条件になっているわけです、その為に幾つかの選択肢の中からトラス構造が選択されたわけです。

◆司法書士をとりまく環境の変化
山本 正司 会員

 ここ数年司法書士の周辺環境(執務)の変化は制度100年の歴史の中で最も大きなものとなっています。その主要なものを話して本日の私のミニ卓話といたします。

 それは司法書士に簡易裁判所の訴訟代理権が与えられたということです。

 これは国の規制緩和のもと、司法制度改革審議会から答申が出され昨年4月国会で議決された。それによれば、国民の誰もが等しく法律サービスをうけることが、現状では著しく困難な状況に鑑み隣接専門職である司法書士に簡易裁判所の代理権を与えて解決すべきであるとしたことです。

 わが国の弁護士数が約2万人であり、これが東京、大阪などの大都市に集中しているのに比べて、司法書士は全国の津々浦々におり、より身近な存在となっている。そしてその資格は司法書士なら誰にでも与えるのではなく一定の研修(100時間)と最終考査に合格した者のみ資格を与える能力担保措置を取っています。

 しかし私達は職域が広がったと手放しで喜んでいるわけではありません。審議会の答申の底にあるものを読み取れば、簡裁の代理権等でそれなりの実績を示さないと資格消滅することもあり得るということです。10年〜20年後は弁護士大量出現(約6万人)の時代の到来が予想されます。それまでに確固たる実績を残さなければなりません。

 人生のステージにおいて自分にあった職業に出会うことは大変幸運なことであり、私は司法書士という職業に誇りを持ってこれからも一職業人として誠実に業務に邁進していきたいと思っています。