相模原グリーンロータリークラブ
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ライラって何だろう?
2003年4月18日-20日

  

  

 2003年4月18日(金)〜20日(日)に、足柄ふれあいの村で2780地区の第14回RYLA(Rotary Youth Leadership Awards )-「ロータリー青少年指導者養成プログラム」が開催されました。
 当相模原グリーンRCからは内田新世代奉仕委員長と私が一受講生として参加いたしました。我々以外にも藤沢湘南RCから星野暁子(あつこ)会員が同様に受講生の立場で参加しました。
 青少年と共学し、共育する立場を感得するのが三人のロータリアンの共通の願いでありました。
 以下その感想を述べたいと思います。

(1) まずはそこに至る動機をご紹介いたします。
 私とライラとの関わりは数回のオブザーバー参加にすぎません。第11回〜12回の3回のライラにオブザーバー参加いたしました。特に第10回(相模原中RCホスト)のライラではグループ討議に2日間参加し、青少年のグループ討議の内容を、細かにお聞きする機会を得ました。
 また第11回(秦野中RCホスト)では最終発表、第12回(綾瀬RCホスト)では2日間参加し講演、高取山ハイキング、バーベキュー、グループ研修等に参加しました。
 それらの体験で感じたことは、主催者たるロータリーが、今一つ「より良き指導者としての姿」を受講生に示しきれていないのではないか?裏役、ホスト役としての姿はあるが、社会の先導者、先輩としての役割が欠けているのではないか?という疑問でありました。
 思えば「青少年指導者養成」というのもなかなかに難しいテーマであります。オーストラリアから欧米ロータリーに広まり、さらにアジア、そして日本に伝播したライラであります。欧米社会と日本社会での青少年の位置付けも異なります。さらに参加者もロータリアン企業の従業員、ロータリアンの子供、ローターアクター、公務員、複数回参加者と様々です。それぞれの活動している基盤が異なる中で、共通のテーマは何か?共通して求める指導力とは?と考えるとプログラムの設定は容易ではありません。RIのプログラムだから取りあえず実施しているというのでは受講生が可哀相です。そこにどんな願いがあるのか?なにを受講生に求めているのか?きちんと煮詰める必要があります。
 私見では21世紀が「ビジネス中心の社会」から「コミュニティー中心の社会」に変動するのなら、"コミュニティー指導者養成"のスタンスに絞り込む必要があるのではないかと考えています。しかし言葉遊びは禁物です。"コミュニティー指導者養成"が「21世紀における共生」をベースとするなら、より良き人間関係づくり、そのための自己&他者理解能力、集団生活能力、社会の先導者たる気概、優しい心持ち、在るべき自然環境づくりへの視点、ワールドワイドな視点づくり等を主軸に置くことになるのでしょう。
 そしてこれが今のロータリーの目指す社会改良のスタンスと同様ならば、ロータリアンとしての有り様、願いをストレートにぶっつけることもあり得るのではないでしょうか?私はロータリアンが受講生、アドバイザー、コーディネーター等というかたちでプログラムの中に参加し、共に考え、共に悩み、共に感じあうという姿がライラに必要ではないかと考えています。

(2) さて足柄ふれあいの村での体験を振り返ります。
 今回は(株)足柄グリーンサービス野外教育事業部(南足柄市中沼305-1)による「アドベンチャー・21」を全面的に導入、同社ファシリテーターが各グループにコーディネーターとして張り付いて指導をするというものでした。
 内容は「野外体験実習」であり、協同作業を通じて自己&他者理解、チムワーク能力向上、集団内における自己役割の発見、未知の自分へのチャレンジ等を目的とするものでした。結果はまずまずだったと思います。しかしファシリテーターと受講生と関わりの中で、当然にグループ間のばらつきはあったと思います。しかし、受講生は全員が、何らかの心地よさ(人間集団の温かさ、可能性)と明日への自己チャレンジ意欲を抱いて帰っていったと信じます。これは内田、星野会員も感じたところであります。
 しかし彼等の心持ちの実際はプログラムの中に共に参加し、共に考え、共に悩み、共に感じあうことなくして理解することはできないと確信しました。今回は丸投げした「アドベンチャー・21」プログラムが当たりました。しかし毎回のライラの実態を直に把握し、年々に改善することなくして、ライラの今後はあり得ないと思います。
 しかし足柄RCの一所懸命なホストぶりには頭が下がりました。過去の体験と比較しても秀逸であったと感じます。本当に有り難うございました。加えて私のグループの若い仲間たち、そしてファシリテーターのあっこ、エミのお二人に深く感謝いたします。

(3) ライラの見直しが急務です。その目的、願いの再確認をしましょう。
 「青少年指導者」とは一体どんな姿なのか?ローターアクトとの関わりは如何に?等々の再確認が必要です。そもそも、それを何故ロータリーが取り組むべきなのか?の答えも必要です。
 今までの14回の長年の地区委員会、ホストRCの御苦労を無駄にしないためにも新しい仕組みを検討しようではありませんか!
 どうだい凄い講師だろう(町長・市長〜自民党総裁)! ロータリーでしかできないビッグな体験(クルーザー、自衛艦搭乗)! 御当地紹介の妙(座禅、各地名所旧跡)! 等々いろいろありますが、まずは基本の「指導者養成」の在るべき姿にこだわるべきでありましょう。
 私見では第五回ライラでのように、各グループへのロータリアン・コーディネーター参加に加え、受講生の立場で共学するロータリアンの積極的な導入等を検討したらどうかと考えます。
 最後に過去のライラ受講生の感想文を一つ御紹介したいと思います。『良い指導者づくりとは、良い指導者とふれ合うこと!でも今回、この良き指導者たるロータリアンの姿が見えてこない。我々は「ちよっと感じの良いおじさん」に会うために参加しているのではない。ロータリアン自身がもっと研鑽すべきではないのか?』

平成15年4月 原幹朗