相模原グリーンロータリークラブ
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<違いのわかるアジサイと相模原>

 各ロータリークラブは、当然に、地域と共に歩むものであります。テリトリーを意識するのは自らの土台を確認するためなのです。
 さて、われわれグリーンRCの守備範囲は「相模原市」であります。われわれの名称である「グリーン」も相模原の“市の色”が「緑」であることに由来します。当市には他にも“市の木”として「欅」、“市の鳥”として「ひばり」、“市の花”として「あじさい」が指定されています。次の新設ロータリー(もう限界かな?)にはこれらの名前を冠したロータリークラブが生まれるかもしれません。
 そこで今回は趣向をかえ、「あじさい」についてふれてみたいと思います。次にご紹介するのは、文久2年に土佐に生まれ、昭和32年に95才で亡くなるまで、日本の植物学の第一人者であった牧野富太郎氏のご意見であります。

 ・・・【紫陽花とアジサイ】 私はこれまで数度にわたって、アジサイが紫陽花ではないことについて世人に教えてきた。けれども膏肯(こうこう)に入った病はなかなか癒らなく、世の中の十中ほとんど十の人々はみな痼疾で倒れてゆくのである。
 哀れむべきではないか。全体紫陽花という名前の出典は如何。それは中国の白楽天の詩が元である。そしてその詩は「何年植向仙壇上、早晩移植到梵家、雖在人間人不識、与君名作紫陽花」〔何ンノ年カ植エテ向フ仙壇ノ上(ホト)リ、早晩移シ植エテ梵家ニ到ル、人間ニ在リト雖ドモ人識ラズ、君ガ与(タ)メニ名ヅケテ紫陽花ト作(ナ)ス〕である。そしてこの詩の前書きは「招賢寺ニ山花一樹アリテ人ハ名ヲ知ルナシ、色ハ紫デ気ハ香バシク、芳麗ニシテ愛スベク、頗ル仙物ニ類ス、因テ紫陽花ヲ以テ之レニ名ヅク」である。
 考えてみれば、これがどうしてアジサイになるのだろうか。アジサイをこの詩の植物にあてはめて、初めて公にしたのはそもそも源順(みなもとのしたごう)の『倭名類聚鈔』(わみょうるいじゅしょう)だが、これはじつに馬鹿気た事実相違のことを書いたものだ。
 今この詩を幾度繰り返して読んでみてもチットもそれがアジサイとはなっておらず、単に紫花を開く山の木の花であるというに過ぎず、それ以外には何の想像もつかないものである。
 ましてや元来アジサイは日本固有産のガクアジサイを親としてそれから出た花で断じて中国の植物ではないから、これが白楽天の詩にある道理がないではないか。従来学者によっては我がアジサイを中国の八仙花などにあてているが、それは無論間違いである。 -略- 
 とにかくアジサイを中国の花木あるいは中国からきた花木だとするのは誤認のはなはだしいものである。そしてこのアジサイを日本の花であると初めて公々然と世に発表したのは私であった。すなわちそれは植物学上から考察して帰納した結果である。 →「植物一日一題」より。

 もし当地にロータリーが新設されるならそれは「相模原・紫陽花ロータリー」ではなく、「相模原あじさいロータリー」になる訳です。もっとも十人十色、多彩な会員を求めるロータリーでは「味彩ロータリー」のが良いのかもしれません!

(2003/10/11 ロータリー情報委員会 原 幹郎)